はじめに
主にデータアナリストと呼ばれるような仕事をしている人にお伺いしたいのですが、「社内で正しく評価されていないよな」と感じることはありませんか?
私はあります。正確には「ありました。」
本記事ではそういった方にとって共感してもらえたり、現状の課題を打破するために必要になることを共有できればと思っています。
なお、私は上記の課題を解決するために・・・
この度8年11ヶ月続いたサラリーマン生活に終止符を打つことにしました。
もし、データ系のスキルを有しているもののキャリアに悩んでいる人がいたら、そういった方の参考になればと思います。
私は誰か
大学卒業後、建設コンサルタントをして、その後HR系のスタートアップにデータアナリスト(厳密にはBI)として転職、その後HR Tech SaaSプロダクトを扱うスタートアップに参画し、独立したものです。(この記事を書いているときはフリーランス0期目となっています)
何が専門か、と聞かれると難しいのですがふわっというとこんな感じかなと。
- データ活用のコンサルティング
- 社内ツールにおけるデータ基盤構築の設計・可視化(開発はできません、エンジニアさんと協働させてもらえれば、可視化はスプレッドシート・dataportal・Tableauあたりなら)
- Salesforce・Pardotの設計・開発・運用・定着までの伴走(ノーコード開発はできます)
仕事関係で書いた記事を以下に貼っておきます。もしご興味があれば。
データ活用における役割分担
分析できるデータは自ら作る@Data Analyst Meetup Tokyo vol.8
また、正社員・副業でこんな感じの記事もあります。
会社で働くって悪くないな 〜株式会社HERPで働いています〜
【グローバル・カルテット リサーチャー紹介】
1社目では過去には採用ページに載っていたり、大阪大学で講師をしたりといったこともあったのですが、もうリンク先に私はいませんでした。かなしみ。。
データを使う人への評価の歪みはなぜ起こるのか
周りに理解者が少ない
私はエンジニアではなく、また営業でもないです。
そして、所謂コストセンターと言われるところにいます。
大企業のように資本力がある組織ではデータを使う人は組織化されていることも多いかなと思うのですが、規模が小さい会社になると人数規模が少ない組織に属することが多いのではないかと思います。
そうなってくると必然的に、「自分がやっている業務」を理解できる人がいなくなります。
これが辛いんですよね。
そしてここで管理職?が管理しようとしたらもう大変。価値のない目標設定やら達成度の評価やらが始まる、しかも共通言語はない(というか管理職に合わせてあげないといけない)という悲惨な事態が起こります。
これは私のレベル感だから、というのもあったかもしれませんが、私も上司も「この構造が間違っているよね」と思いつつもなんとなくMBO面談をやっていくような…
お互いにとって良い時間、とはとても思えませんでした。
まあ、会社員をしてしまっている以上、「成果を出さなくても存在していればお金をもらえる」ということもできてしまいますもんね。
なので、こういう何も解決しないムーブをしても「この時間もお金は出るしなぁ」という考えうるもっとも非生産的な時間を過ごすことになりかねないのですよね。
もし自分の延長上にいる人が上司をやっていると、こういったことはなくなったかもしれないなと思います。そういう経験がないので分かりませんが…
ここまで聞くと「他責だ」「上司を動かせば良いじゃないか」と思う人もいるかもしれません。
でも私としては違うと思っており、それを次に説明します。
歪みの正体はなにか
例えば、データアナリスト × フリーランス などで調べると以下のような案件が山ほど出てきます。
SQLだけでこんなにもらえるのかよ!?って感じですよね。
PythonやRを使えると(私は使えない…)、より給与は上がります。
「え、これってマージン込みでこの額もらえるのでしょ?正社員やっているうちではなぜこんなにもらえないのだ…」
となりませんかね?笑
この辺が、すなわち本業でもらえるお金がフリーランスで案件を受けるよりもだいぶ少ないというが、私が思う「歪み」です。
なぜ歪みが生じるのか① 需要と供給
そもそも、会社員を雇うと社会保険料だったり、福利厚生費だったりと給与以上のコストがかかります。
また、その人の成果に依らず一定の給与を出す必要がある、中長期て給与を出し続ける必要が出るので、業務委託を雇うよりは当然コストは上がります。
なので、業務委託を雇う際は正社員で雇うよりも見た目上は大きな報酬を出すことが可能にはなります。
という雇用形態の側面もあるのですが、もっと大きい側面としては、
需要と供給
だと考えています。
例えば、
- 毎月の売り上げが可視化されない!やばい!データ可視化誰でも良いか雇いたい!
- 最低限のモニタリングはできているからデータ可視化については喫緊の課題ではないな。
という2つがあれば、当然前者の方がニーズは大きくなります。(しかも自分がアナリストとして色々可視化してしまっていると、前者の状態になりづらくなるという…)
そのため、前者の状況の会社の方が、データ可視化に大きなお金を払えることになります。
なぜ歪みが生じるのか② 企業のお財布事情
また、もう1つ大事なことがあります。
報酬とは、成果の価値からお金が払われているわけではないということです。
会社の財布からお金が払われているということです。
要は結局お金がある会社の仕事を受ければ成果に依らず報酬は相対的に大きくなるし、お金がない会社でめちゃくちゃ成果を上げても報酬は相対的に大きくはならない、ということです。
データを使う人への評価の歪みとどう戦うか
これは、結論はひとつにはなりません。
人それぞれです。はい。笑
「どういう働き方がしたいか」「どういう報酬を得たいか」にも依るのですが、その辺りはそもそも「どういう人生の目標があるか」にも影響を受けると考えています。
そのため、まずは人生の目標を決めてみることをオススメします。
決めた上で、私がフリーランスになろうと判断したことはこんな感じです。
- 「資本主義社会」である以上、「資本的に優位」に立つ選択をしたい
- 時間単価が高い業務・報酬が増える業務を受ける
- 自分がいくら稼げるのか知りたい
- 自分の得意分野を極めたい
- 自分の得意分野は「簡単な可視化の構築」>「可視化後の高度な統計分析」と言える
- そのため「簡単な可視化の構築」を多く受けられるような案件を多く受けたい
- 「対価」をもらうからには、相手が求める「価値」を提供したい
- 会社員のように、対価がなくても報酬が得られるような状態は避けたい
- 誰と働くかを自分で決めたい
- 意味のない上司関係とかまっぴら
といった感じです。
というところで私は会社員を卒業し、フリーランスになることにしました。
この決断が正しかったかどうか、という点では「正しかった」というのは確定しています。
というのも、上記のような判断理由があるからです。
まずはやってみないと何も分からないので、上記の4つをもとに行動して振り返ってみます。
そこで軌道修正をしながら、「その次は会社員に戻るか、フリーランスとして進んでいくか」というところを見極めていきたいと思います。
フリーランス活動を通して、会社員かフリーランスか悩める人に自分の体験が少しでも参考になればと思います。
追伸 結局フリーランスになった稼げたのか?
フリーランスとして活動し、それなりのお仕事をもらうことも増えてきたので以下の記事を書きました。
(自分の目的達成の一環として)給料を上げたい人は必見です。
仕事は全て受けているわけではないので稼ぎという面ではそんなに増えていないですが、稼ごうと思えば結構稼げることが分かった、現状も時間単価はかなり増えている、ということだけお伝えしておこうと思います。
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