こんにちは。或るデータアナリストです。
私はIT系のスタートアップにいる(もうすぐ「いた」になる)ので「DX」という言葉は社内ではほとんど聞きません。
というのも、基本的に最初から全ての物事が「DX」されているからです。
紙の契約書とかそもそもないですしね。
いわば、「DX最前線」にいるようにも思えます。
が、巷では「DX推進」みたいな言葉に溢れ、その定義もハッキリしないなぁと思っていたので色々調べてみました。
そして色々話を聞く中で、「あれ、DXって自分がやってきたことじゃん」と思いました笑
ということで、
- DXって何?どういう動き?
- 具体的なDXの取り組みとは
- 私なりのDXの整理
- データアナリストがDX市場で活躍できると思う理由
について、まとめていこうと思います。
今回は「簡単なまとめ」だけだと「?」となりそうだったのでまとめは最後にしました。
DXって何?どういう動き?
デジタル市場への対応 成長戦略ポータルサイト 首相官邸によると、以下の記載があります。
デジタル技術による社会変革を踏まえた経営者に求められる対応をデジタルガバナンス・コードとして2020年度中に取りまとめ、様々業界団体と連携して普及を図る。また、デジタルガバナンス・コードの基本的事項に対応する企業を国が認定する制度を設け、東京証券取引所と経産省が実施している「DX銘柄」の選定の前提として活用する。
日本語でおk
つまりデジタルガバナンス・コードというものが存在しそうですね。
それがこちらです。全部読むとやばい(笑)ので勝手に超簡単に要約すると
- このご時世、企業価値の向上に向けて必要になることを「デジタルガバナンス・コード」としてまとめる
- 経営者はこの「デジタルガバナンス・コード」を積極的に取り入れると、「資金や人材、ビジネス機会が集まる環境」を提供しますよ
ということです。
要は「DXを推進した(することを証明できた)ら、お金あげますよ」ということですね。
皆DXを推進しているのは、何か課題を解決したいからではなく、お金が欲s
誰か来たので次に進みます。
この「デジタルガバナンス・コード」を積極的に取り入れるって何をするの?
というところですが、これは細かく色々書かれています。が、主にすべきは
- DX人材を登用し、DX推進の組織を作る
- DX推進計画を作る
といった感じですね。超簡単にいうと。
おけ。分かった。ではDXって具体的に何?というところを整理していきましょう。
具体的なDXの取り組みとは
これも、デジタルガバナンス・コードに従います。
この資料には、「取組例」というものがいくつかあります。
「組織の作り方」「KPI・KGIの設定」「セキュリティリスクの担保」など書かれていますが、技術的な面にフォーカスすると以下のような記載があります。例えば以下の記載です。
経営戦略において、データとデジタル技術を活用して既存ビジネスの変革を目指す取組(顧客関係やマーケティング、既存の製品やサービス、オペレーション等の変革による満足度向上等)が明示されており、その取組が実施され、効果が出ている。
ビジネス環境の変化に迅速に対応できるよう、既存の情報システムおよびデータが、新たに導入する最新デジタル技術とスムーズかつ短期間に連携できるとともに、既存データを活用できるようになっている。
全社の情報システムが戦略実現の足かせとならないように、定期的にビジネス環境や利用状況をふまえ、情報資産の現状を分析・評価し、課題を把握できている。
私なりのDXの整理
なんかこれって、身に覚えがありませんか?
そうです。社内データアナリストが担う役割とだいぶ被っているのです。
※データアナリストというよりはBPR(BusineeProcessReengineering)とかの方が近いかも
※ただ、「社内のデータなんでも屋」とかをイメージしています。
例えば、「社内のデータがあちこちに散らかっていて活用が困難 → DWHに集約して、BIツールで可視化する」といった動きはもちろんDXです。
「そもそも営業のデータが俗人的で活用できていない → Salesforceを導入してデータ管理しよう」というのもDXですね。
しかもこれ、新規導入だけでなく、既存のツールのリプレイスでもDXと呼べてしまいそうです。
つまり、我々(誰?)は、DX推進者にあたるわけです。
しかも我々(誰?)は、プロジェクトを動かす時に「このプロジェクトにより◯時間の時間削減に繋がります」とか数字遊びで整理していたと思います。
そういった目標を踏まえて計画を作ることが、「DX推進計画策定」になります。
これ、全部やっていたやつやん、と思いました笑
ちなみに私はプログラミングはできません。ただ、以下の2点からそういった人材でも活躍の場所はあると考えています。
- DXについては「専門性が高い故、プロジェクトチームで行う」といった認識になっているため、専門性が高い別のメンバーに開発をお願いすれば良い
- (知り合いの話)ノンプログラミングで使うRPAツールを導入する、などのツール導入から携われるので自分が使えるツールを導入して課題解決ができる
ということで、私自身としてはDX案件をフリーランスで色々受けてみようと思います。(比較的受けやすいのでは?と勝手に思っています笑)
そういった内容もシェアしながら、今回の整理が正しかったかもまた振り返っていこうと思います。
データアナリストがDX市場で活躍できると思う理由
データアナリストって自分の強み別に色々なタイプに分かれると考えています。
なので、「一概に」活躍できる、というのは言い過ぎでは?と言われそうな気もしています。
ただ、ここは言い過ぎではないかなと。。
というのも、DXを進める上で起こると想定されることが容易に思いつくと思っていまして。
それは、「数年後に『なんでこんな機能があるんだっけ?/この数字ってどういう意味だっけ?』という状態が起こる」ということです。
というのも、おそらく”デジタルに強い人”はたくさんいると思っており、デジタル化自体は進みやすいと思うのですよね。
でも、「データを後々どう活用するか、どうなると困るからどうすべきか」という視点は、ただのデジタル化人材だと持っていないケースがあります。
というのも、「エンジニア」と「データアナリスト」はそもそも役割が違うからです。これについては過去に私が自分のnoteでデータ活用における役割分担という記事にまとめています。
なので、「データ視点がある人がプロジェクトにいること」がDX推進において”本当は”かなり重要になると考えています。
なので、データアナリストが活躍できるのですよね。
余談ですが、「デジタル化」しても、「内製化」しても、DXを実現できない理由という記事には以下の記載がありました。
これ、なるほどど思うのですが、この先にある「中長期的にも活用できるような仕組み/データ構造作り」といったことには触れられていません。
そういうことを想定されていない訳ではないと思いますが、その前の「直近の課題」が大きいということなのかなと個人的には考えています。
そう思うと、我々(だから誰?)が持つ視点の価値は実は高く評価されるのではないかと考えています。
「DXは“デジタル化の段階”を理解した上で、適切なアプローチを採ることが重要です。これには大きく分けて3つの段階があります。第1段階は、ITツールを取り入れて書類を電子ファイルなどに単純に置き換える『デジタイゼーション』。第2段階は、デジタイゼーションを礎に業務プロセスを見直して人と機械の役割を分け、一部を自動化するとともに組織全体で情報をリアルタイムに更新/参照可能にする『デジタライゼーション』。そして第3段階が、デジタライゼーションを礎に、よりイノベーティブなビジネスプロセス/ビジネスモデルを創造する『DX』というステップです。多くの場合、第1段階のデジタイゼーションにとどまっているように思います」(加藤氏)
事実、「紙の文書をスプレッドシートなどに置き換えただけ」の入力作業/申請承認といった業務フローや、各種フローを束ねた大きな流れである業務プロセス自体は従来のまま、といった例は多い。ITツールを導入しても業務フロー/業務プロセスが変わっていないため、「個々の作業の効率化」はできても、組織全体としての効率化や生産性向上にはつながらない。ましてや「新しい価値創出」までには至らない。
「DXの実践には、デジタル化に向けた企業戦略を持った上で、従業員から経営者まで、一人一人が既存の業務フロー/業務プロセスをチェックし、解決すべき課題をそれぞれの立場で考えて、改善することが求められるのです」(加藤氏)
まとめ
- DX推進とは、企業がDXを推進するor推進する計画を作ることで補助金等が出る政府の施策
- DXに分類されるものは案外広く、何かしらのデジタル化(ツール導入・リプレイス・場合によってはその他でも)により現在の状況が改善されるもの全てを指す
- DX業務は様々な専門性を持つメンバーでチームを組むため、どこかに専門性があれば仕事を受けられる可能性が高い
- DXを進めた後「数年後にカオスになる」という状況が見込まれるため、そういったことを想定した動きができると価値が高い(と私は思う)、そしてその動きは社内でデータなんでも屋的なことをしてきた経験があるデータアナリストが実績がある部分と言える
最後に、私自身DX業務をフリーランスで取っていこうと思うので、また色々体験して共有していきます。参考にできるものを作れるようがんばります!
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