(2021年3月更新)
2021年3月に、福地誠先生が「現代麻雀 押し引きの教科書」という本を出版されました。
こちらの本のKindle版が現状なかったため、Kindle版が出るまで(出るのか不明)過去の福地誠先生の本を読もうと思い、「現代麻雀 手作りと押し引きの鉄戦術」という本を読みました。
この本が個人的にはとても良かったので、今回はこの「現代麻雀 手作りと押し引きの鉄戦術」についてレビューしていこうと思います。
「現代麻雀 手作りと押し引きの鉄戦術」は誰向けの本か
すごくざっくりですが、自称以下の実力、という方向けの本だと思いました。
- 天鳳で鳳凰卓に上がれない人
- 私は天鳳六段でキレ打ちして嫌になって暫く放置しています・・・
- 私は鳳凰卓に上がったことがないのでなんとも言えないですが、鳳凰卓に上がっても落ちる、という人にも良いのかなと思いました。
- フリー麻雀でそこそこ勝ち越せるが、「あ、この人自分より明らかに強い」という人がまだまだたくさんいる、という人
- 私は某大手フリーチェーン店で2.43という成績。
- 「最近麻雀の勉強をしていないな」「最近雀力が上がっていないな」と思う人
- なんなら今回一番伝えたかったのはこれかもしれないです。
- 麻雀は遊びです。趣味です。であれば、本気でやる必要があります(と私は考えています)。
- 第0章として、福地先生の麻雀遍歴がなんと20ページ以上も語られています。。
- ここについてzeRoさんのブログでは若干否定だった気もする。
- が、強くなるためには「何を」「どう考えて」「どう取り組むか」というのはこの0章に書かれているな、と思ったのでここを個人的に取り上げました。
「現代麻雀 手作りと押し引きの鉄戦術」から学べること
- 「判断に迷う場面での選択とその理由」が分かる
- 「判断に迷って正着を打てること」と「判断に迷わず正着を打てること」の違いを感じさせてくれる
- これを感じることで、個人的には「この本何周も読もう」と思いました。
「現代麻雀 手作りと押し引きの鉄戦術」の活用方法
まずは、この本を一通り読むことだと思います。
第0章
第0章を読むと、強者と弱者の違いが浮き彫りになると思います。
麻雀に限った話ではないですが、強者になるには努力が必要になります。
これは、漫然と麻雀を打つことではないのです。
研究し、学び、理解し、自然にできるようになるまで自分のものにする
つまり、「分かる」ではなく、「できる」にする、ということです。
第1章以降
あとはひたすらクイズ形式で回答していく、というものになります。
正解した問題についても、ある程度は解説を読むことをお勧めします。
大事なことは「今回正解すること」ではなく、「100回抽選があれば100回間違わないこと」です。
そのためには、「回答に至るまでに自分が考えて判断したロジック」と「解説で説明されているロジック」に乖離がないかなど、回答に至るまでのプロセスについて確認しましょう。
例えば、こんな問題。
正解は4s切りで、「まあ普通だよね」と思うかもしれないです。
解説には以下の記載があります。
- テンパイは8巡目から激増
- 7〜8巡目になったら現実的な未来を考えてアンパイを残す
- 6巡目でイーシャンテンになっていなかったら苦しい
- なので、8巡目のリャンシャンテンは完全に落ちこぼれ
- 手牌をスリムに構える
これ、まあ当たり前と言えば当たり前ですよね?
そして本来こういう知識をもとに、「ここでは4sを切ろう」と考えているわけです。
そしてこういった考えを「当たり前」にして「100回中100回できるようになる」ことが「雀力が高い」状態と言えるのです。
そういったことを毎回毎回この本では主張してきます。笑
ちなみに、「このケースは微妙です」といった回答もあります。そういう回答も踏まえて、「どのラインがボーダーか」というのを改めて身につけていく、というのが重要なのだろうと思いました。
ちょっとウザイ、と感じる人もいるかもしれないですが、私個人的には良かったなと。
ちなみに87問あるのですが、私は20問ほど間違えてしまいました。。
「現代麻雀 手作りと押し引きの鉄戦術」をなぜ読むべきなのか
麻雀の強さは何か、を改めて認知できる
この本の内容、「分かる」人はかなり多いと思います。
ただ、「できる」=「100回中100回とも同じ判断ができる」人はかなり少ないと思います。
これ、麻雀に限った話ではないですよね。
そうなんですよね。何事にも通じる話です。
なんとなく思うのは、この辺は「受験」とかとも考え方が酷似しているなと思いました。
福地先生は東大卒で、受験勉強の中で「分かる」と「できる」というものの差を実感していたのではないかな、と思います。
自分も京大卒なので、受験勉強の時は「分かる」から「できる」への転換をすべく、同じ問題をひたすら解く、そして「1秒」で答えまでの道筋が出てくるようにするということをやっていました。
麻雀でも同じですよね。
受験でやったことを、受験より圧倒的に楽しい麻雀でやることはそんなにしんどいことでもないよな、と思います。
こういうこと自体「分かっていた」はずなのにできていなかった。
人間言われないとなかなか気づけない、そんな側面もあるかなと思います。
そうやって「できるようになるまで練習するしかないでしょ」と伝えてくれる、という面でも良い本だなと思いました。
問題集として使いやすい
この本、「分かる」から「できる」へ、というのをテーマにしているので、そういった用途で利用しやすいと考えています。
解説のコメントにも、「これは実践譜で、実際には誤ってこちらの牌を切りました。その結果上がり逃しをし、ラスを引きました。100回中90回は間違えなかったと思います。でもその10回が出て、ラスを引いてしまった」といった記述があったりします。
「ああ、分かるな」ってなりますよね?笑
疲れて集中力が切れても、負けが混んでイライラしても、どういうメンタル状態になっても正しい判断を淡々とこなす。
その価値を何度も何度も伝えてくる表現がある、という意味で、問題集として使いやすいという感想を持ちました。
終わりに
本記事では数年前の本ですが、福地誠先生の「現代麻雀 手作りと押し引きの鉄戦術」という本についてレビューしました。
読んでみようかな、と思った方はこちらから購入できます。
またこちらの本、kindle unlimited対象書籍でした。
ちなみにkindle unlimited、この本以外の過去の麻雀戦術本もあります。
よく本を読む、過去の麻雀戦術本も色々目を通してみたい、という人はkindle unlimitedも検討してみてはいかがでしょうか。
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